コラム

2022.02.07 [相続]

数次相続と代襲相続の違いについて②~大田区の司法書士事務所より・第37回コラム 

ほりぐち法務事務所 事務局の鈴木です。

春の始まりとされる立春が過ぎましたが,まだまだ寒い日が続いていますね。木曜日は東京でも雪が降るとか。早く暖かくなってほしいものです。


さて,前回から2回に分けて,「代襲相続」と「数次相続」について詳しくお伝えしています。


今回は「数次相続」について書いていきます。


数次相続

被相続人が死亡後,遺産相続の手続が終わらないうちに相続人が亡くなり,次の相続が始まることを数次相続といいます。

たとえば下記の図のような場合は数次相続になります。







亡くなった日付に注目してみてください。
オレンジの丸の「自分」からみて,父がR3.2.1に亡くなり,相続の手続をしている最中に相続人の自分がR3.4.11に亡くなった場合,相続人だった自分の代わりとして妻と子が相続人になります。


何代も前の相続手続きをしていないと数次相続が発生し相続人を特定するのが困難になることがあります。


●数次相続と代襲相続の違い

数次相続と代襲相続の大きな違いは亡くなった順番によって相続人が変わることです。
相続人が被相続人の「前」に亡くなった場合は,代襲相続となり,
相続人が被相続人の「後」(相続手続きの途中など)に亡くなった場合は数次相続になります。



●相続手続きを早急にする理由

面倒だから,手数料がかかるから…と,必要になったときに相続手続きをしようと考えているといつの間にか手続きが複雑になり思ったように進まなくなったり,費用がかさんでしまったりする可能性があります。
また,法定相続人が増えることで,面識のない法定相続人と連絡をとる必要がでてくるなど,思わぬ負担が生じる場合もあります。


令和6年4月1日より相続登記が義務化され,過去の相続も義務化の対象になります。
登記を怠ると過料が発生する可能性もあるため,まだ終わっていない登記がある場合は早めに手続きをしましょう。


本日も最後までお読みいただきありがとうございました。